30年以上昔のゲーム機の仕組みですら我々には説明できないという話。
こんにちは、サッポロのNです。去年までのnさんや2月にブログを書いていたnさんとは別のNです。大文字です。
...てか札幌は【n】さん多いな!
個別に名乗ってる意味まったくないですね。
さて、それはさておき今回はAIMの話です。
...え?それはもう前に見たって?
フフフ、甘いですね...今回はAIMはAIMでも、【ゲームの中のAIM】ではないのですよ!
我々はゲームをせずとも、常日頃からAIMしまくっているのです!言うならばAIMER(えいまー)なのですよ!
【機動戦士ガンダムUC】の主題歌を歌っていた方とは無関係です。
何をAIM(ねら)ってるかって?
...そう、それに密接な関係を持っているのが【マウス】なのです!
というワケで、今回はマウスのお話です。
そもそも、何故マウスを動かすとモニターのカーソルは動くのでしょうか?
そうです、それは底面側にセンサーがあるからですね。
では、そもそもセンサーって何でしょう? 何故センサーがあると、カーソルは動くのでしょう?
一見、ゲームには関係なさそうなテーマですが、そのうち絡んできますのでどうぞ読み進めてくださいませ。
センサまたはセンサー(英: sensor)は、自然現象や人工物の機械的・電磁気的・熱的・音響的・化学的性質あるいはそれらで示される空間情報・時間情報を、何らかの科学的原理を応用して、人間や機械が扱い易い別媒体の信号に置き換える装置のこと
...以上、ウィキペディア先生のありがたいお言葉でした。
マウスのセンサーの場合はもちろん、【『マウスの動き』という空間情報をカーソルのベクトルに置き換える装置】になるわけです。
問題は、【どのような科学的原理を応用して置き換えているのか】です。
マウスの底面部を見てみると、如何にも、といった風でセンサーがあります。
赤く光っているものもあれば、最近だとまったく光を発しないものもありますね。
昨今におけるゲーミングデバイスのRGB化と比べるとなかなかに地味です。
マウスのセンサーは大きく分けて二種類です。皆様ご存じ、光学式(オプティカル)とレーザーですね。
まぁレーザーも光なんですが。
光学式に分類されるマウスのセンサーは基本的に光ります。赤色が多いですね。中には青色なんてのもあります。
一方でレーザーは光りません...というよりは光っていますが人間の目には見えません。
レーザー自体は見えるタイプもあるのですが、マウスに使われているものは赤外線レーザーなので見えないのです。
なぜ赤外線だと見えないのか...ご興味のある方は是非とも物理や化学の世界へと足を踏み入れてみてください。
ゲーム中の兵器への理解も深まるかもしれませんよ...フフフ...Welcome to Underground
※赤外線レーザー式ですが見栄えのためにLEDを搭載した機種もありますので、光っているからと言って光学式とは断言できません。
閑話休題。
~光そのものはセンサーではありません。光は粒子もしくは波でしかなく、物体に光が当たったからといって空間情報は把握できません~
それではどうやって、センサーは空間情報を把握するのでしょうか?
さぁお待ちかね、それこそが今回の主題、【マウスは光をAIM(ねらっ)てる】なのです!
マウスのセンサーには光を発する部分の他に、光を捉えるための素子があるのです。どんな光を捉えるのか? と言われれば、それはもちろんセンサー自体が発した光です。
センサーから放たれた光は机やマウスパッドに当たり、そして反射されます。その反射された光を、素子が連続的に読み取ります。
反射した光を読み取る、という行為は、つまりカメラと同じ構造です。
カメラは今この瞬間に取り込んだ画像と直前に取り込んだ画像を比較し、
【今、このユーザーはどの程度マウスを動かしたのか?】
という事象を決定しているのです。
例えば画像内に特徴的な凹みがあったとしたら、その凹みは前の画像では何処にあったのか? という比較を行い、そしてマウスの移動距離を決めているのです。
つまり、あまりにマウスを速く動かして今の画像と前の画像に共通的な特徴が失われてしまったとしたら、マウスの挙動はおかしくなります。
そうならないために、ゲーミングマウスは素子を強化し画像の連続性を向上させています。
例えばLogicoolのG502というマウスは 【最大スピード:7.5m/秒】、つまり時速27kmが上限です。
超高性能なママチャリで超全力疾走した時くらいの速度で腕を動かすと、おめでとうございます、貴方はゲーミングマウスのAIMから逃れられます。
ここまでで、センサーの仕組みは大体わかりました。
それでは、光学式(赤色LED)とレーザーの違いは何でしょう?
そもそもレーザーとは、
光(電磁波)を増幅し、コヒーレントな光を発生させるレーザー発振器を用いて人工的に作られる光である。
はい、またしてもウィキペディア先生です。
光を増幅、はまぁ良いとして、問題は次です。
【コヒーレント】...なんでしょう、この気の抜けた響きの言葉は。思わず何処かに濁点を付けてやりたくなります。
まぁそれはともかく、コヒーレント。ここにレーザーの秘密がある以上、避けては通れない言葉です。
助けて! ウィキペディア先生!!!
もうデカデカと寄付金を募る広告が出ても怒らないから!
コヒーレントでない波(インコヒーレントな、もしくは部分コヒーレントな波)は、その振幅のフーリエ変換であるスペクトルに、ある程度の幅を持っている。 レーザーなど一般にコヒーレントと考えられている光源でも、スペクトル幅は非常に狭いが、無視できるほど十分狭いというわけではない。 無視できる場合は、その観点や目的に関してコヒーレントであると言ってよい。 白色光は、沢山の異なる振動数の光が混在しているという理由でインコヒーレントである。
マクスウェルの方程式の解として表される古典的な平面波は、その振幅・位相が定数で表されるため、完全にコヒーレントな光である。ところが量子光学によれば、電磁波の振幅と位相とを同時に正確に定めることは出来ず、したがって現実には完全にコヒーレントな光は存在しない。もし振幅・位相の一方を厳密に定めると他方は完全にランダムになってしまう。このような光はスクイーズド(圧搾)光とよばれ、(太陽光などとは異なる形で)もっともコヒーレンスの低い光である。
...助けてくれませんでした。
仕方がないので自分で調べてみました。
コヒーレントというのは、おおまかに言うと【干渉のしやすさ】です。
レーザーは人工的に整えられた光であり、整えられ位相が揃っている分、互いに干渉しやすいのです。
位相っていうのはアレです、アレ。いや、だから、アレですって。
...とにかく、位相が異なると互いに干渉出来ないんですよ、アニメでおなじみの設定ですよね。
〇ンクリート・レ〇ルティオとか
では、レーザーが互いに干渉するとどうなるのでしょう?
その答えは、高校の物理にあります。【ヤングの干渉実験】というヤツですね。覚えてますか?
僕は寝てました。
レーザーが干渉し合うと、模様が浮かび上がります。レーザーセンサーはその模様を画像として素子が取り込み、移動距離を把握するのです。
干渉による模様は通常の光だと分からないような微細な凹凸にも反応するので、レーザーセンサーは通常の光学式より読み取り精度が高いのです。
読み取り精度が高いということは、レーザーセンサーの方が光学式センサーより優れているのでしょうか?
...そうとは言えません。むしろ、光学式の方が安定して動作するという評価もあります。
理由は諸説あるようです。ここでは二つだけ、あげておきます。
【リフトオフディスタンスが長め】
人工的に整えられたレーザー故に、赤色LEDより遠くまで光が届き反射がセンサーまで戻ってきてしまう結果、マウスを持ち上げた時に反応しなくなるまでの距離(リフトオフディスタンス)が長めになります。
長めといっても1mm2mmの話なのですが、当然使い勝手には大きな影響を与えてしまいます。
【マウスパッドを選ぶ】
マウスというデバイスはもともと、組み合わせて使うマウスパッドによって反応が悪くなる・まったく反応しなくなる等の弊害があるのですが、 レーザーセンサーの方がその傾向が強いという話があります。
通常の光学式より読み取り精度が高いにもかかわらず、何故そんなことになってしまうのでしょうか?
ハッキリとしたことは断言できませんが、おそらく、わずかな凹凸をも認識してしまうが故に画像の情報量が増えてしまいその解析がマウス内蔵のICだと追いつかないのかな...と思います。
以上の二点がよく話題に上がる内容だと思います。
もっとも、今となっては
あ、札幌店では様々なマウスやマウスパッドを展示していますよ! おそらく他の店舗も!
あと、マウスパッドと言えば、本日からTSUKUMOのオリジナルPCであるG-GEARブランドのマウスパッドが発売になります!
そのレビューは...まぁ、他の店舗が書いてくれることでしょうからお任せします。
それではまた、いずれお会いいたしましょう。
担当のNでした。