【先行レビュー】Razer新型ゲーミングワイヤレスヘッドセット「Razer ManO'War」を試してみた

今回は6月30日(木)発売予定のRazerの新型ゲーミングワイヤレスヘッドセット「Razer ManO'War」をRazerさんのご好意により、6日間に渡って毎日数時間(合計約24時間程)実際に使用することができましたのでレビューをお届けしたいと思います。
ちなみに読みは「マンオーウォー」だそうな。

本体及び付属品

■ヘッドセット本体
ここでは仕様のみ書いておきます。
【ヘッドホン部分】
・周波数応答:20Hz~20kHz
・インピーダンス:32Ω(@1kHz)
・感度(@1kHz):112±3dB
・入力電力:30mW(最大)
・ドライバ:50mm(ネオジム磁石搭載)
・イヤーカップ内径:60mm/2.36in
・接続タイプ:ワイヤレスUSBトランシーバー
・無線範囲:12m/40ft
・無線周波数:2.4Ghz
・電池寿命:Chromaライティングを使用した場合は最大14時間/Chromaライティングなしで20時間
・概算重量:375g/0.83lbs
【マイク部分】
・周波数応答:100Hz~10kHz
・S/N比:>60dB
・感度(@1kHz):-38±3dB
・集音パターン:単方向
■レシーバー
取り外した際はヘッドセット本体に収納する事が出来ます。 持ち運びの際に無くしたりする事もなく便利だと思います。
■レシーバー用スタンド付きケーブル
無線の有効範囲が12mもあるので基本的にはPC本体に直接レシーバーを装着すれば十分届くと思われます。
が、広いリビングでの利用や電波が届きにくい環境によっては使用した方がいいかもしれません。
■充電用ケーブル
2m程のマイクロBのUSBケーブルが付属しています。 ゲーム中にバッテリーが切れそうになっても充電しながら使えます(その場合はある意味ワイヤレスではなくなってしまいますが) 私の環境では少し長さが足りなかったので延長ケーブル替わりに先ほどのレシーバー用のスタンド付きケーブルを使用しました。

本体デザイン

耳の部分(ハウジング)に関してはKrakenシリーズでお馴染みのデザインです。
耳があたる部分(イヤーカップ)に関しては今までと違って角ばったデザインになっていますが、装着感はフワフワで今までより耳への負担も少なくなっています。
ドライバ(スピーカー)の径が今までのRazer製ヘッドセットで採用されていた40mmから50mmと大きくなった事により、イヤーカップ自体も大型化し耳がすっぽり収まり易くなった事で長時間の使用で耳が痛くなくなったりという事が少なくなったのが大きいと思います。
頭があたる部分は今までのシリーズと形が大分異なります。
今までよりも頭頂部にあたる部分がソフトになっているので長時間使用でも痛くなりにくいと思います。
マイクはKarken同様、使わない時は収納出来ます。
またフレキシブルに曲げる事ができ、位置の調整が可能なのも同様です。
ワイヤレスなのですがなんとCHROMA対応なので耳部分のロゴがイルミネーションしちゃいます。
種類はSpectrumCycling(順番に色が変化)/Breathing(点いたり消えたり)/Static(光っぱなし)の3種類で、他のCHROMA機器と連動させる事ができます。
■動画:SpectrumCyclingモード時
■動画:Breathingモード時

1週間使ってみての装着感・使用感

普段使っているヘッドセットはゼンハイザーのG4ME ONEです、なのでそれと比べた際の使用感も書こうと思います。
まずワイヤレスという事で重量が気になりますが375gと特別重くはありません(Kraken7.1は340g、G4ME ONEは300g)
4時間以上に渡る連続使用でも耳や首への負担は特に感じませんでした。
この点は確実に以前のモデルと比べても改良されていると思います。
前述したように、イヤーカップが大型化されているのもあって、耳たぶの上の方が痛くなることもありませんでした。
ただイヤーパッドがG4ME ONEで採用されているベロア素材と違って合皮なので、長時間の連続使用は若干蒸れる感じがしました。(根本的にG4ME ONEが開放型、本製品が密閉型で大きく違うというのもあります)
電源スイッチ(左側)、マイクボリューム(左側)、ヘッドフォンボリューム(右側)のスイッチは一度位置を覚えればヘッドセットを頭から外さないでも操作出来るので非常に簡単です。
マイクボリュームのスイッチは押し込むとマイクミュートになり、マイクの先端が赤く光りますのでヘッドセットを付けたままでも目視で確認可能です。

実際にゲームで使用してみて

マイクは今までのシリーズが全方向性だったのに対して単方向になっているので周囲の雑音を拾いにくくなっていますし、音質自体もマイク自体の品質が良くなっているのでかなり良くなっています。
(実際ゲームを一緒にプレイした友人にワイヤレスのヘッドセットを使っている事を告げると「ワイヤレスとは思えないぐらいちゃんと声が聞こえる」とびっくりしていました。)
マイクの集音量も左側についているダイアルで簡単に変えられるので調節は非常に簡単でした。
肝心の音ですが今回プレイしたゲームは「Rust(公式サイト)」「OVERWATCH(公式サイト)」です。
Rustは簡単に言うとマインクラフト的な要素とFPSを併せ持ったゲームなのですが、音が非常に重要で資源採取の最中によく他のプレイヤーに襲われます。またクマやオオカミに襲われたりするのですが、人や動物の足音・銃声などの方向がわからなかったり、音が小さいうちに気付けないと致命的です。
その点ManO'Warは定位感にも非常に優れ、小さな音もしっかり聴き取れるのでよかったです。
OVERWATCHはご存知の方も多いブリザードの新作FPSです。こちらもFPSですので音の定位感は当然ながら重要ですがこちらもはっきりと定位を感じることができ過不足なく使用できました。
あとワイヤレスという事で遅延があるのではないかと思われがちですが、私の耳で聞いていた限りにおいては遅延を感じる事は全くありませんでした。
OVERWATCHといえばコラボレーションモデル(製品詳細ページ)があるのですが、こちらは有線版のみとなっていて日本での発売は現時点では未定となっています。

まとめ

・イヤーパッドとヘッドバンドは以前の製品よりも身体に優しく長時間の使用でも痛くなりにくい
・マイクは単方向(指向性が強くなり)周囲の雑音を拾いにくくなり、音質自体もアップ
・音質はドライバーの大型化(40→50mm)で迫力アップ、音の定位もしっかり聞き取れる
Razerのゲーミングヘッドセットとしてはフラグシップモデルと思われる本製品は現行製品や以前の製品で足りなかった部分やこうだったら良かったのにという部分をことごとく潰して、非常にいい感じに仕上がっていると感じました。歴代のRazer製ヘッドセットを全ての点において上回っていると断言して良いと思います。
以上、ゲーミングワイヤレスヘッドセット「Razer ManO'War」の先行レビューでした。
発売日は6月30日(木曜日)予価は税別24,800円となっております。